ベイカー街の亡霊の考察(ネタバレ)と感想は？放送禁止の噂の真相と名言とは？(コナン映画2002年)

子供から大人まで楽しめるアニメ映画の代表である、劇場版名探偵コナンシリーズ。
今までに22作品が公開され、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いだ。

そんな中でも、名作として定評がある作品の一つが「ベイカー街(ストリート)の亡霊」。

今回は、「ベイカー街の亡霊」のあらすじと感想（ネタバレ含）についてまとめた。
また放送禁止の噂は本当だったのか？また名言も紹介する。

「ベイカー街の亡霊」あらすじ

劇場版名探偵コナンの第6作となった、「ベイカー街の亡霊」。

一番好きなコナン映画として名前を挙げる人も多く、ファンからも人気が高い作品だ。
 
 
では早速、「ベイカー街の亡霊」のあらすじについてご紹介しよう。
 
 
東京都米花市にある米花シティホール。
そこでは、体感シミュレーションゲーム、「コクーン」の完成披露パーティーが行われていた。

鈴木財閥の令嬢、鈴木園子に招待されたコナンらも、パーティーに参加することに。

しかし、パーティー内では殺人事件が発生してしまう。

現場のダイイングメッセージから、コクーンのゲーム内にヒントがあると踏んだコナン。

コナンはゲームに参加することにした。
しかし、コクーンは突如「ノアズ・アーク」という人工頭脳に乗っ取られてしまう。

ゲームは、全員がゲームオーバーになれば、参加者50人が命を落とすこととなるデスゲームへと発展。
 
 
コナンらは、19世紀のロンドンを舞台にゲームクリアのため、殺人鬼のジャック・ザ・リッパーの討伐を目指していく。
 
 
果たしてコナンらはゲームをクリアすることができるのか。
パーティー内で起きた殺人事件との関連性とは一体？
 
 
「ベイカー街の亡霊」は、一瞬たりとも見逃せない、めまぐるしい展開のミステリー作品となっている。
 
 
キャッチコピーは、

「待ってろ…絶対、また逢えっから…」
「夢か幻か!?歴史の迷宮に隠された真実をつかめ！」

だ。

「ベイカー街の亡霊」の感想(ネタバレ含)

では、「ベイカー街の亡霊」を観て感じた、個人的な感想についてご紹介しよう。

一部、ネタバレを含んでいるので、未見の方はご注意頂きたい。
 
 
まず一言で言えば、「ベイカー街の亡霊」は、何度でも観たいと思える濃密な内容となっていた。
 
 
公開当時、まだ小学生だった私。

そんな私が初めて「今すぐもう一度観たい！」と思った作品が、この「ベイカー街の亡霊」だったのだ。
 
 
公開前の予告から、注目を集めていた本作。
次々とメインキャラクターが狙われる展開は、思わず引き付けられるものがあった。

クラス内でも、その内容に話題沸騰となったのは、今でも印象深い。
 
 
それくらい期待値大で劇場へと向かった「ベイカー街の亡霊」。

そのストーリーは期待を裏切ることなく、満足度の高いものとなっていた。

次々と起こる予想外の展開。
ラストに向けて、どんどん加速していく緊張感。

一体、コナン達はどうなってしまうのか。

子供ながらにその世界観に魅了されたのは、今でも忘れられない。

終わった後の余韻とはこういうものなのだ、ということを初めて知ることとなったのだ。

2時間という時間がこれだけあっという間、と感じたのも、初めての体験だったかもしれない。

当時、「もう一回観たい！」と駄々をこねて、親を困らせた私がいた訳だが…笑
 
 
勿論、大人になってからも楽しめる作品であるのが、「ベイカー街の亡霊」の魅力。

内容が分かりやすくも奥が深いのが、この作品のポイントだと感じるのだ。
 
 
子供の頃は、ゲームクリアをゴールとした端的なストーリーだと思っていたのが正直な感想。

しかし、大人になって改めて見ると、そこにはもっと奥深いものが詰まっていたのだ。
 
 
思うように真っ直ぐに生きられない、登場人物の葛藤。
現代の日本を風刺するような、どこか棘のある主張。

これは、一種の社会への問題提起であるように感じた。

社会情勢を意識せざるを得なくなった今だからこそ、感じることかもしれないが…

映画を通して、社会への思いを訴えたかったのではないか、とすら感じたのだ。

特に、ラストのヒロキの言葉が印象的だった。

「現実の人生はゲームのように簡単じゃない」

シンプルながらも、そこには考えれば考えるほど、深い意味があるようだった。
 
 
さて、ついつい重い話にはなってしまったが…
 
 
そんな中でも、「ベイカー街の亡霊」の見所の一つとなっているのが、コナンと工藤優作の絆。

言うまでもないことかもしれないが、工藤優作はコナンの実の父親。

今は離れて暮らしているが、この二人の親子の絆は、深く固いものがあった。

言葉なしでもコミュニケーションを交わしたシーン。
これには思わず釘付けになってしまうような、画力を感じた。

ここが一番の名シーン、と言う方も多いのではないだろうか。
 
 
そんな二人の関係性は、人工頭脳「ノアズ・アーク」こと、天才少年のヒロキの心にも響いたよう。

父親の愛を知ることなく、悲しい運命を辿ってしまったヒロキ。

しかし、コナンと工藤優作の存在は、彼にとって大きな光となったのではないだろうか。

結果的に、ヒロキの父親の仇をとったのは、コナンの父親、工藤優作なのだから。
 
 
「ベイカー街の亡霊」の見所はそれだけではない。

工藤優作以外にも、コナンと周りのキャラを結ぶ信頼関係が描かれているのだ。

ヒロインの毛利蘭はコナンを信じて、ジャック・ザ・リッパーを倒すため、身を投げた。

灰原哀は身を挺してコナンを助け、全てを託したのだ。

こうした皆の思いを背負って、見事にゲームクリアに導いたコナンはさすが主人公、といえる活躍だった。
 
 
舞台もまた、19世紀のロンドン。

名探偵シャーロック・ホームズとゆかりが深いだけに、コナンも影ながらテンションが上がっていたことだろう。

原作コミックでは、ロンドンに行ける、となっただけで、ワクワクが止まらないコナンも描かれているくらいだ。

こうしたシチュエーションも、コナンにいつも以上の力を与えたのだろうか。
 
 
ところで、ベイカー街の亡霊が放送禁止の噂があることをご存知だろうか？
その真相とは？

「ベイカー街の亡霊」の放送禁止の噂の真相とは？

まず、なぜベイカー街の亡霊に放送禁止の噂があるのかというと、この映画が公開されたのが2002年。
地上波でテレビ放送したのは2003年4月7日の金曜ロードSHOW!

2回目にテレビ放送されたのが、2018年2月9日。

コナンの映画でも人気の「ベイカー街の亡霊」なので、テレビ放送されてもいいのだが、15年も放送されなかったのだ。
 
 

だから、「ベイカー街の亡霊」は放送禁止ではないか？
という噂がたったのである。
 
 
その一つの理由としては、AIの「ノアズアーク」を開発していた10歳の天才少年・ヒロキの飛び降りシーンではないか？と噂された。

これは、映画の冒頭で
僕も、ノアズアークみたいに飛べるかなぁ
という言葉を残してヒロキが飛び降りる衝撃的なシーンだ。

このシーンがBPO（放送倫理・番組向上機構）に引っかかるといわれていた。
 
 

しかし、2003年の放送でヒロキのシーンが問題になってBPOに意見書が提出されたという話はどこにも発表されていない。

たとえ、そのシーンがBPOに引っかかるのであれば、そのシーンだけカットすれば解決できる。
 
 
では、なぜ15年も放送されなかったのか？
やはり放送禁止は本当だったのか？

だが、2018年2月に放送された際には、ノーカットで放送された。
 
 

なので、「ベイカー街の亡霊」が放送禁止というのは噂に過ぎなかったというのが真相のようだ。

この冒頭のシーンがカットされていたら、おそらくコナンファンからは怒りの声があがっていただろう。

「ベイカー街の亡霊」の名言は？

それでは、「ベイカー街の亡霊」名言を紹介しよう。

初めて観てから16年経っているが、すべての名言が今でも鮮明に私の脳裏に焼き付いている。

コナン

「ああ、結構楽しめたよ」

工藤新一

「君を確実の破滅させることができれば公共の利益のために僕は喜んで死を受け入れよう」

毛利蘭

「どうすればいいの？新一、新一ならこんな時どうするの？」

「ごめんね・・・最後まで一緒にいられなくて」

「コナンくん、信じてるから」

工藤優作

「殺人者の血が何です。世間の目が何です。
どうして立ち向かわなかったんです。今のコナンくん達のように」

灰原哀

「だめよ工藤君、諦めちゃ。お助けキャラがいないなら、
私たちにとってのホームズはあなた。
あなたにはそれだけの力がある。ホームズに解けない事件はないんでしょ？」

ヒロキ

「現実の人生はゲームのように簡単じゃない」

 
 
見れば見るほど味が出る作品がこの「ベイカー街の亡霊」。
その魅力を一人でも多くの方に知ってほしい、というのが、個人的な願いだ。

 

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「ベイカー街の亡霊」まとめ

いかがだっただろうか。
お伝えしたように、「ベイカー街の亡霊」は、個人的にも思い入れが深い作品だ。

未見の方は、一度は観て損はないと保証するので、ぜひご覧頂きたい。